なんだかそのまま帰るのがもったいない空気を感じ、仕事帰りのそのままの足で草加まで買い物に出た。
自転車なのでそのままの車輪で、という方がしっくりくるかもしれない。



奥行きのある夏空。羽が生えたような気分になる。

目当てはアロマオイル、香りはなんでもよかった。単にもう少しだけ夕方を感じたかっただけだからだ、アロマオイルを買うというのは記念というか、動機付けというかまぁ、そんなところだ。

私は夕方の町がたまらなく好きだ。そして草加の町並みも好きだ。
特にこの時期の夕方は空気がなま暖かくて心地良い、自転車で風を切ると、頬に感じる優しさがクセになる。

まぶしい黄土色に染まった町の、酸素が薄そうな空気はよく私の心を刺激する。
中でも匂い、居酒屋の炭火の匂い、醤油の匂い、土っぽい、草っぽい匂い、川沿いの水の匂い、時々触れるクリーニング店の匂い、油ぎったアスファルトの匂い。
全部ひっくるめて夕方の臭いだ。

ところどころレトロな雰囲気を残す草加の町並みにぴったり。安らぐ。


やっぱり、買ったアロマオイルの匂いは重要じゃない。
大事なのは、買ったアロマオイルを見たとき、使ったとき、手に取ったときに思い出される今日の町並みだ。
私は今日も思い出を形にした。

数日後、数ヶ月後、あるいは数年後かもしれない、買ったアロマオイルに触れたとき、きっとまた今日を思い出す。
私はそれが、今からとても楽しみだ。




増えた

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